新潟短期大学 学生感想文
関正一郎先生が大学在籍中の同僚であった伊勢村知子先生は、新潟短期大学で教鞭をとられ、平成21年、22年の2年間、授業の教材として『虫歯から始まる全身の病気』を使用しました。
以下の資料は、学生達の感想文です。
感想文1
「虫歯から始まる全身の病気」を読んでの感想文
○○○乃
私は歯と全身は切りはなれた存在ではないということは何となく知っていましたが、それがなぜ、どのようにというところまで深く考えたことはありませんでした。
この本をみんなで読み、齲蝕または齲蝕が進行した歯髄炎の怖さを痛感しました。そして歯科衛生士の役割は重要だということを改めて実感しました。そこで衛生士としてできることは何かを考えてみました。
既に罹患してしまった患者さんに対しては歯科医師が行う根管治療の補助でサポートするしかありませんが、罹患していない患者さんに対しては予防としてサポートすることができます。
私は成人患者に対しては歯周病の予防に関して指導を重視して行ってきました。
歯周病に関しても全身疾患と関連はありますが、それだけではなく齲蝕と全身疾患のつながりということに関しても説明をしなければならないと思いました。そして、患者さんを担当させてもらうときは医療面談で患者さんの全身疾患をしっかり把握することが重要だと思います。特に罹患しやすい患者さんとして高齢の方、全身疾患をもっている方、免疫力が低下している方は注意しなければならないと思いました。
また出血を伴う処置の場合は消毒を行う大切さを実感しました。口腔内の出血は全身の傷の出血と比較すれば少量の血液だと思いますが、量ではなく血液は全身を巡るものなので安易に考えてはいけないと思いました。それから先ほど免疫に関して述べましたが、免疫をつけるにはその患者さんの健康状態、食生活に関しても知識を持たなければいけないと思います。
私たちは歯科に関してだけの知識だけではなく、全身のことについても勉強しなけれいけないと思いました。私たちが患者さんに対して歯と全身は切り離せない存在だと説明するにはその根拠についてしっかり説明できなければ患者さんも理解してくれないと思います。医療は常に進歩していきます。新しい情報を常にキャッチできるよう日々勉強していきたいと思います。
この「虫歯から始まる全身の病気」という本はおよそ100年前のことが書いてありますが、この考えは100年経った今でも同じことがいえることが書いてあります。
この本ではものの考え方を参考に今後の勉強する上で大事な基礎ができたいい機会でした。伊勢村先生1年間ありがとうございました。
感想文2
○○○姫
『虫歯から始まる全身の病気』を呼んで、虫歯に対しての自分の考えが変わりました。
以前は、虫歯になって神経まで感染しても歯科医院を受診すれば、治してくれると思っていました。
しかし実際は、一度感染してしまった歯は元に戻らない上に、いくら消毒しても根管内に細菌や、細菌の出した毒素が残ってしまい、それが全身に回り、退行性疾患を引き起こす原因になっていると知り、とても恐ろしいと思いました。
また,歯と全身の健康は、私が思っているよりも、深い関係にあるのだということを実感すると同時に、自分自身の健康状態も心配になりました。私は、よく甘いものを食べます。虫歯菌は砂糖を好むので、これから控えるようにしたいと思いました。
また、虫歯が出来ているかもしれないので、定期的に歯科医院に行って診てもらったり、自分でも歯磨きのときによく観察しようと思います。
虫歯にならないようにするには予防がとても重要であるということがわかったので、これから勤める歯科医院では患者さんに歯磨きの大切さをわかってもらえるように頑張りたいと思います。この本の中に載っている写真を患者さんに見せながら説明することによって、歯を大切にしようと思ってくれると思うので、モチベーションを行うときに活用したいと思います。
歯磨きも大切ですが、食生活や生活習慣の改善もとても大切であると書いてありました。私は子供の頃から、ハンバーガーやフライドチキンなどのジャンクフードが大好きで頻繁に食べているので、これからは歯や身体に良い食べ物を食べるようにしたいと思います。
また夜遅くまで起きていたり、お昼まで寝ていたりと、不規則な生活をしているので、これからは規則正しい生活をしていきたいです。感想文3
○○○緒
今回の授業では、書籍でも訴えていたように予防歯科の大切さ、重要さというのを改めて実感しました。
病気になってからでは様々な大変なリスクを負う可能性が一気に上がるのだと思いました。また、そのようなリスクが上がるのは免疫力もかなり関係しているとの事だったので、口腔内だけではなく全身的な体調面もサポートしていく事も私たち歯科衛生士にとって重要な役割であると思いました。
予防の大切さを改めて確認した一方で、根管治療が全身に及ぼす影響というものがこんなに大きなものであるのかというものを初めて知りました。
確かに口腔と全身はそれぞれ単独ではなく、お互い密接に関係しているという事は意識はありました。しかし、どちらかというと全身の病気があり、それが症状として口腔内に表れたり影響したりという、全身→口腔というイメージの方が大きかったように思います。
しかし今回の授業では、むしろその逆の事を学んだ気がします。特に治療した歯を抜いたら全身の症状が消えたとか、その歯をうさぎに埋めたら歯の持ち主(?)と同様の症状が現れたという例はまさに口腔→全身という関係を裏付けるものだと思いました。
またこの書籍では、たびたび”当時から博士は発見していたのだ”というような表現、言い回しが見られました。
しかし他の歯科医師達はその事実を認めなかったとも書かれていました。
ここで、もしその当時の歯科医師達が素直にその研究を事実として受け止め認めていたならば、現代の歯科治療(特に根管治療)は、もっと優れたものになっていたのではないのか、と私は感じました。
だから、新しいものを受け入れる姿勢や進歩しようとする姿勢も大切だということも、今回の授業で感じました。
最後に、授業を担当してくださった伊勢村先生、どうもありがとうございました。感想文4
○山○○○
この授業を通して、歯が体の一部分であることを改めて感じた。
というのは、歯の疾患はあくまで局所的なものであって、それが原因で全身にまで波及するのだということを改めて思い知らされたという意味である。教科書では、原因となる歯を取り除くことで、全身症状が消失するという例が、幾つも紹介されていた。教科書の内容自体が昔のものなので、初めはあまりピンとこなかったが、たまたま実際に歯性病巣感染の患者さんにお会いする機会があり、現実味を帯びるようになった。
その方は、現在はだいぶ安定されていたが、歯の治療を受けるまでに、幾つもの病院で検査を受けたが、はっきりした原因が分からず、ダメもとで歯の治療をしてみたところ、嘘のように改善したということであった。歯の疾患が原因で全身にまで諸症状が現れることを知らない訳ではなかったが、この授業とその体験を通して、歯を健康に保つことの重要性を改めて感じるようになった。
1人あたりの虫歯の数が減少している今日、治療に代わりも止められるのは予防であろう。
そこでは、歯科医師はもとより。衛生士が主軸となって活動するであろうと思われるので、私たちが発信源となって、予防という概念を世間により定着させていけたらと思う。感想文5
○○亜○○
まず私は、本の題に驚きました。
歯科衛生士という国家資格を取得しておきながら”う蝕から全身疾患が始まる”という事実を認知していなかったのです。この本を講義や家で読んでいるうちにいろいろな事を学びました。
根管治療された歯牙に潜む細菌が出す毒素のよって全身疾患にかかってしまう等、今までに知らなかった事を学び、とても勉強になりました。
歯科の予防は大切だと教わってきましたが、全くもってその通りだと感じます。歯科衛生士としてあらためてブラッシング指導やフッ素塗布などの、う蝕を未然に防ぐ処置が、いかに重要な事か考えさせられました。
これからは、この本を読んだ事によって新たに得た知識を元に患者さんにより具体的に分かりやすくう蝕と全身疾患のつながりを説明することができると思います。
またそれにより、より良いブラッシング指導を行う事ができ、患者さんのプラーク除去効果も上がり、患者さんとの信頼関係の確立にもつながっていくと思います。
この本を読んだことによって歯科衛生士として一歩前進することが出来ました。
この本で得た知識を忘れず歯科衛生士として日々精進していきたいです。最後になりましたが、この本を紹介してくださった関先生、伊勢村先生に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
感想文6
○○○美
生命科学の授業で、改めて歯科保健指導の大切さを考えさせられました。
虫歯になって根管治療をした歯のせいで全身疾患にまでなってしまうとは考えたことがありませんでした。
その原因になった歯を抜くことで疾患が治ることに驚きました。虫歯にならないよう、私たち歯科衛生士のブラッシング指導が大切になってくると思いました。
歯科医院に通う人にはブラッシング指導を受ける機会がありますが、虫歯があっても症状がひどくならないと歯科医院に行かない人には指導する方法がありません。
また、私たちの指導の腕にもかかってくると思います。
病院実習で、ブラッシングシ指導をすることはよくありますが、いつもまだまだだと感じています。
少しでも上手になるよう、今後も勉強や実習で頑張りたいです。半年の間、授業ありがとうございました。
感想文7
○○○恵
私は、この授業を受けるまで、う蝕と全身疾患の関係は何となくあることを知っている程度でした。
関係があるとは思いながら、どんな物が、どんな風に関係しているのか、など詳しい事は全く分かっていませんでした。専攻生「それぞれが一章ずつ担当し、まとめて発表する」と言う事で、担当した章は、やはり責任があったため注意深く読みました。それで他の章に比べて内容をよく覚えています。
数人だけの授業で、先生とも近く、授業以外の話もしやすかったので、少ない人数で行う授業は新鮮で楽しかったです。本を読むと、歯科医療の歴史の長さや、今では普通に行っている根管治療が抱える問題点や、実験など、自分自身考えもつかなかった内容が多くあり、それに対して疑問や驚きが毎回ありました。
まだまだ他の本には自分の知らない事があるはずなので、この授業をきっかけに、図書館に行こうと思います!!
伊勢村先生の声には毎回癒されました! ありがとうございました。
感想文8
○○○奈
本書を読み学んだ事は、”う蝕”という病気が恐ろしいという事である。
う蝕が全身の病気(心内膜炎など)に関わっていることは知っていたが生命を脅かす脅威を持っていたということは初めて知った。
また、歯牙の感染がこんなにも体に有害で危険なものなのかも知る事が出来た。普段何気なくアシストについている根管治療がこんなにも危険でリスクの高い治療なのか改めて考えさせられた。
根管治療は長い歴史があり数々の偉人達が根管処置を安全、確実なものにしていった。私たちはただアシストにつくのではなく、これらのリスクや疾患をよく学んだ上でアシストにつくのが重要であると思った。そして何よりも根管処置のような、歯にとって負担のかかる処置をしない事が大切なのだと思った。
よって私達歯科衛生士は、”う蝕”を予防し、患者さんの口腔、身体を守ることが大切である。
本書を読んだことにより”う蝕”のリスクの高さを学べ、とても勉強になった。
また予防の重要性を改めて知ることが出来た。歯科衛生士としてこれからう蝕や歯周病といった病気に立ち向かっていくことが大切である。
私達は、これからも学び続けていくことが重要だと思われる。感想文9
○○由○
「虫歯から始まる全身の病気」という本の題名からはどんなことが書いてあるのかは想像しにくく、講義が始まるまでとても楽しみだったことを覚えています。
内容は根管治療された歯の消毒に、厳密には完全ではなく細菌は象牙細管と呼ばれる管状の中に入り込んで新ではいなく、血流に乗り別の場所で病気を引き起こすというものでした。
また、細菌の出す毒素も完全に消毒することは不可能で、むしろこの毒素の方が全身に悪影響を及ぼすのです。この事実を発見した人がウェストン・A・プライス博士で、本にはプライス博士が行った数多くの実験とそれによって得られた結果が書かれてありました。
う蝕が原因で全身疾患を発症することがあるという事実は聞いて知っていましたが、その事実が誰によってどのように発見されたかまでは知りませんでした。
この事実を科学的に証明するために数多くの実験をくり返されたことにも驚きましたが、それが70年間もの長い間日の目を見ずにいたことが更なる衝撃でした。今回この本で勉強した感想は、全ての講義の時にも言っていましたが、今回知った事実を改めて受け止め、歯科衛生士として臨床の場で患者さんにもこの事実を伝えていこうと思います。
どうしてう蝕にならないようにしなければいけないのか、なったらどんな弊害が起こるのかについて、今回知った事実をもとに指導し、患者さんの健康を守っていけるように努めようと思います。
感想文10
○香○○
この本から、根管治療についていくつかのことを学び、驚かされる内容が多々あった。
今までは根管治療をすることで感染した歯は全てきれいにし無菌の状態になっていると思っていた。
しかしこの本を読み進んでいくうちに、歯の感染の原因は細菌そのものではなく細菌の出す毒素そのものに害があり、毒素は根管治療で取り除くことは不可能と記されていた。驚きだった。
さらに根管治療の予後を左右する要因として身体的防御系、その患者さんの遺伝的問題に基づくということを知り、更にそのことが抜歯するか根管治療するか決定することの最大要因であるということを学び、現在の歯科医師はこのことを知って根管治療を行っているのかと疑問に思った。私は現在、口腔外科を専攻し学んでいるのだが、根管治療が上手くいかず、歯の感染が更に歯周組織までも侵してしまい、外科的処置を行わないと完治できないという患者さんを何人も見てきました。
しかし原因が何かというのは分からず、今回のこの本から学んだ。そもそもこのような根管治療で悩まないためにも、虫歯を放っておかず早期にきちんと治療したり、虫歯になるのを未然に防げば、このような問題が起こらないのだと思う。
私は歯科衛生士として、このような患者さんを増やさないために、1人1人にしっかりとプラークコントロールを行っていきたいと改めて感じた。感想文11
「虫歯から始まる全身の病気」の本を読んで
風○○○
私は今まで虫歯が全身の病気に関係していると聞いたことがあったが、実際詳しく知っていませんでした。
病院での実習でも、歯のこと、口腔内だけしか見てきませんでした。しかし、この本を読んで、虫歯が多くの病気と関係があることを知りました
プライス博士は昔からこのことに気づき、たくさんの実験を行ってきましたが、長い間闇に伏せられていたことを知り、とても驚きました。
病院で普通に行われている根管治療が、実は完全には消毒しきれないことや、根管充填もすべてを充填しきれていないということが書かれてあり、衝撃的でした。
細菌はわずかなすき間に残ったり、たとえ細菌自身が死んだとしても、細菌の持つ毒素が体に悪い影響を及ぼすということも学びました。
根管内は細く複雑で、今の技術では完全に細菌を消毒することは難しいです。そこで今、私たちにできることは、根管治療を行わなくてもすむようにすることだと思いました。つまり虫歯にならないよう気をつけることです。
虫歯にならないようにするためには、日々の歯磨きや予防処置が大切になってきます。私は歯科衛生士として、患者さんに虫歯の恐ろしさを伝え、虫歯予防につとめていきたいと思っています。
こ
の本を読むまでは、指導する時、『虫歯にならないように歯を磨きましょう』と患者さんに言ってきましたが、これからは、『どうして虫歯になってはいけないのか? 虫歯は、歯だけの問題ではなく全身に影響してくるものだ』と説明し、歯磨きの大切さをアピールしていきたいと思いました。
また、患者さんを診る時も、口の中だけでなく、体の方にも目を向けて、病気を持っていないか、薬を飲んでいないか、広い目で診ていきたいと思いました。長い間病気で苦しんでいて、原因が分からない時は、根管治療した歯がないかなど、医者も歯科に目を向けることが大切だと思いました。
医師、歯科医師、その他の医療関係者の連携をより多くとることが、現代に必要なことだと思います。
そして私も歯科だけにこだわらず、様々なことについて勉強していきたいと思いました。この本は、私にとって、医療にたずさわるものの大切なことを教えてくれました。
これからも、たくさんのことを学び、まだこのことを知らない人たちに伝えていきたいと思いました。感想文12
西○○○
私は、この授業をするまで”虫歯=全身の病気”という認識はありませんでした。
実際に臨床の現場においても、虫歯が原因で退行性疾患などの病気になったという人は聞いたことがありませんでした。
しかし、それは歯科と全身の病気を切り離して考えているからだと、今回の授業を通して感じました。
虫歯になる→虫歯が根まで広がる→根管治療→根管充填の処置をすれば安心、大丈夫。そんなふうに今まで考えていました。
しかし、口腔内は微生物にとって適度な湿度、適度な温度なため良い棲み家となり、歯の構造的にも多孔性であるため、象牙細管は微生物、細菌が生き続けるためにとても適しています。虫歯になった時点で、私たちの歯はすでに微生物、細菌の良い棲み家になります。
これらの微生物、細菌は場合によって全身の病気を引き起こす原因になるかもしれません。歯科衛生士にとって、まず虫歯を作らないように、私たちは予防処置に力を入れていかなければいけないと思います。
ブラッシング指導を行い、口腔内を清潔に保つ必要があります。
そして虫歯が全身の病気を引き起こす可能性があるということを伝え”歯医者なんか行かなくていいや””虫歯なんて放っておいて大丈夫”という考えを少しでも減らしていければと思います。歯は体の一部であり、体調が悪いときには歯肉が腫れ、出血しやすくなります。
それと同様に体調が悪いとき、免疫力が弱まっている時には、虫歯が原因で腎臓障害、胃潰瘍、卵巣嚢胞、精巣感染、膀胱感染などの病気を引き起こします。
しかし、それはあくまでも個人の抵抗力の問題であるため、誰にでも起こることではありませんが、歯の中の感染力を持った細菌は簡単に死滅させることができないということ。
根管治療、根管充填は完璧な治療ではないということを「虫歯から始まる全身の病気』という本から学びました。感想文13
「虫歯から始まる全身の病気」を読んで
○○○理
近年、歯周病と全身疾患の密接な関係が明らかにされている。
歯周病の原因菌は、口腔内から体内に侵入する事で、様々な疾患を引き起こす。
う蝕や歯周病の原因菌は、う蝕や歯周病だけでなく全身の健康にも害を及ぼし、場合によっては、命を奪う疾患にも関与している事が明らかにされている。体内に細菌が侵入する経路の多くは、口腔内を通して起こる為、口腔内を清潔にし、歯周病を治療・予防する事は、全身疾患の予防にも繋がると言えるだろう。
18章では、歯性感染で起こる疾患として、関節炎・リウマチ・心臓病・腎臓や肝臓や胆嚢障害、首や背中や肩の凝り、神経痛・皮膚疱疹、肺炎、虫垂炎、神経障害、動脈硬化などが挙げられている。そして、食生活が、いかに日常生活の自己管理において重要であるのかが述べられている。
結論として、可能な限り、自然食や地元の食物を推奨している。商業食品を利用すると途端にう蝕が蔓延してくる事も確認されている。自分で作るのが最善であり、知り合いから購入する事が次善という事になるだろう。
以上、述べてきた様に、口腔は全身の中の一器官であるという概念のもとに、今後は医科と歯科が連携していく事で、より良い治療が出来るのではないないだろうか、と考える。
私は歯科衛生士として患者様と接する中で、この概念を念頭において、指導していかなければならないと感じた。
また、その為には、豊富な知識を身に付ける必要があると実感した。
この本を読んだ事で、今後の歯科界の重要性を改めて認識でき、歯科衛生士として、日々精進していきたいと思った。た。
感想文14
○○○香
この本を読んで、う蝕は恐いものだということが改めて分かりました。
う蝕の広がりが深ければ根管治療になり、感染根管を殺菌し、根管充填を行い、細菌が死滅したと思っていたが、それは違い死滅していないということが分かり、とても驚きました。
歯が感染すると退行性疾患になったりと全身につながる病気の原因の一つにとなっていることは多くの人達は知らないのだろうと思いました。
小さなう蝕から全身の病気につながるという認識は患者さん自身も思ってもみないことだと思うので指導する時は、こういうリスクがあるということ伝えて、患者さんにもっと自分の口の中に関心を持ってもらえればと思いました。感染した歯をどんなに殺菌や消毒しても、毒素がある限り完全な治療にはならないだけでも驚いたが、それが多くの病気の原因になることを知ることができ良かったです。
まだ歯科治療に恐怖感を持っている人がたくさんいると思うが、こういう事実があるということが少しでも世の中に伝わっていって、もっと口の中に興味を持って積極的に歯科医院に来院する人が増えればいいと思いました。この本の言いたかったことは、本のタイトル通り、う蝕から始まる全身の病気だとまさに感じました。
感想文15
「虫歯から始まる全身の病気」
○○愛○
この本で言いたかった事は、まず根管治療に至るまで齲蝕をほっといてはならないという事を述べたかったのだと思いました。
なぜなら齲蝕により根管治療をしなければならなくなった時、どんなに滅菌状態で根管充填が行われたとしても、細菌や細菌の出す毒素は、象牙細管に潜在しているからである。
また、この細菌が時として死に至る事さえある重い疾患を引き起こす事があるからである。この本によると、プライス博士は、根管充填された歯を抜去すると、重度の中枢神経障害や大腸炎が治ったと述べているが、この事実にとても驚いた。
また、普通歯科医はレントゲン写真で感染部分が大きいと確認できるときや瘻孔がある場合ほど重症と考えるが、1400人の患者を調べた結果、病巣の種類や大きさで、全身との関わりを予測するのは、間違いだったという。
例えば、緻密化した骨の存在を認めても、根尖部分での変化がほとんど無い場合の方が、深刻な感染である事が判明したという。また、この所見患者は、退行性疾患にかかりやすい事が分かったのである。
そして、瘻孔の存在を認める患者は、良好な健康状態であった事が述べてあるが、この事はとても驚いた。
かめなくなった何本もの歯から大量の膿の流出を認めるにもかかわらず、この患者のほとんどに全身性疾患の症状を認めなかったという。
つまり、プライス博士は「根尖周辺の物理的変化は決して感染の程度を測るものさしにならず、むしろ患者の持つ全身的な抵抗力との関係が深かった」と明らかにし、今までの知識は裏返されていた。この本を読んでの感想を述べていく。
私は初め根管充填、根管治療についての詳しい話は、歯科衛生士の私にとって大切、必要なのであろうか、と思った。しかし、最後までこの本を読み、細菌とは環境に合わせ生きのびていく事、毒性がより強くなって血流にまで乗っていく事を知り、細菌の恐ろしさを知りました。これから歯科衛生士としてこの事実を知った上で、患者さんのプラークコントロールは非常に大切であるという事を伝えていきたいと思いました。
Copyright © 2016 NPO Koushikai